
月政府は16日、地球に向かっていた謎の生命体と交戦しそれを撃破したと発表した。
14日の午前11時頃、月宇宙軍第八艦隊は訓練中に月方面へと向かってくる大型生体反応を感知。反応があった辺りを調査したところ巨大な昆虫を思わせる謎の航宙生物を発見した。その生物は宇宙服の類は身につけていなかったという。仮に宇宙空間で窒息しない生物が存在したとしても、熱を奪う大気がないため太陽光による火傷や太陽風などによる被爆、あるいは水分気化による凍傷までは防げないと考えられていた。しかしその生物はそれらを何事もないかのように無視。実際に手足の動きや、口と思われる器官が開くのも確認できているという。
この生体が進路を変更しなかった場合数時間後には地球に激突することが判明したため、月宇宙軍は警告および停止命令を出した。しかし生物は若干の反応を見せたものの進路を変更するような動きはなかったため、月宇宙軍司令部はやむを得ず航宙生物の撃破を決定。撃破命令は現場ですでに航宙生物の対応にあたっていた第八艦隊が継続して実行することとなり、すぐさまレーザー砲による攻撃が開始された。数十秒に及ぶレーザー照射の末対象を撃破したかと思いきや、航宙生物は見掛け上無傷だった。再度レーザーを照射を試みたところ、直撃する一歩手前で白い発光現象が起きレーザーを捻じ曲げていることが分かった。
これにより「おそらく強力な生体シールドを有してるのではないか」と判断した艦隊司令は、攻撃手段をミサイルという物理的な力技へと切り替え再度迎撃にあたった。数発のミサイルを生体シールドで防いでいた対象だが、その全てを防ぎきることはできなかったようだ。シールドを抜かれた対象は怒り狂ったかのように暴れまわり、戦艦2隻、巡洋艦1隻、駆逐艦2隻を大破させたが1時間30分にも渡る戦闘行動の末に沈黙した。

航宙生物撃破の発表と同時に戦闘部分を除いた記録映像も公開された。それにより飛来した生物がノストラダムスの予言集「百詩篇第10巻72番」に登場し、描かれている「恐怖の大王」のイラストと酷似していることが分かった。「百詩篇第10巻72番」におけるノストラダムスの予言は以下の通り。
『1999年7ヶ月、空から恐怖の大王が現れるだろう、アンゴルモアの大王を蘇らせ、前後にマルスが首尾よく統治するだろう』
一般的に世界終末を予言したと解釈されるものである。
撃破した生物が世界終末に関わるような「大物」であったことには月関係者も驚きを隠せないようだ。もしも航宙生物が月宇宙軍に気付かれることなく地球に落下していたら、「アンゴルモアの大王」が蘇っていたのかもしれない。その時、世界はどうなっていたのだろうか?
何はともあれ、「恐怖の大王」は月宇宙軍により撃破されたので一安心だ。
なおこの航宙生物の正体については外宇宙から飛来した異星人という形で落ち着いてはいるが、世界に何らかの影響を与えるスイッチとして外宇宙で製造された兵器という可能性も否定はできない。同じようなものが再度現れないことを願うばかりだ。
(記事の実配信日時: 2009-08-06 22:36:32)

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